熊本の煎茶

熊本県産の煎茶をご存知ですか。

まろやかな甘さと程よい渋みが魅力的な煎茶。

今回は風土豊かな熊本の大地と煎茶の関係についてご紹介したいと思います。

熊本県は、九州地方の中央に位置する都道府県のひとつで、面積は約7,400km2。

有明海、不知火海、東シナ海に面している、全国有数の農業県です。

世界最大級のカルデラを持つ阿蘇山でもよく知られています。

ちなみに話が若干逸れてしまいますが、お笑い芸人のくりぃむしちゅーさんの出身地でもあります。

作物を育てる上で重要な要素である気候は、熊本県は県内全域が太平洋側気候に属し温暖であり、冬と夏で寒暑の差が激しいのが特徴です。例えば熊本市周辺では年平均気温が16℃以上と非常に温暖です。

熊本県は有明海に面しているため瀬戸内海式気候に近いと言われており、夏場では気温が35℃を越す猛暑になることも多く、冬は最低気温が氷点下まで下がる事があるものの、降雪や積雪は少ない土地です。

また、降水量に関しても、特に阿蘇地方では年間を通して2,000mm以上と非常に多雨です。

一般に、お茶の栽培には年平均気温が12℃以上、平均雨量が1400㎜以上の気候が栽培に適しているといわれていますが、この温暖な気候と雨量の多さが熊本はお茶を栽培するのに適していると言われている所以なのでしょう。

ところで、煎茶とは緑茶の一種で、1738年(元文3)に山城の永谷宗円が創案した、日本人の嗜好によく合うお茶として発展普及し今日にまで及んでいます。

製品になる過程としては、摘み取った茶の芽葉をまず蒸し、粗揉(そじゅう)→揉捻(じゅうねん)→中揉(ちゅうじゅう)→精揉(せいじゅう)→乾燥の工程で作られます。

摘採の季節によって一番茶、二番茶、三番茶に分けられ、一番茶は芽葉も柔らかく形も整い香味も優れておりもっとも高級とされ、なかでも立春から数えて八十八夜前後に摘んでつくられた茶は、新茶として味、香りともに優れ珍重されています。

中、下級茶といわれるお茶は一番茶末期の硬化葉や二、三番茶を原料としており、アミノ酸が少なく、苦味成分のタンニンが多くなるため、うま味は落ちてしまいます。

また最近では、煎茶に含まれる諸種の成分が人の健康維持に貢献しているということが研究結果などからも明らかになってきており、煎茶に含まれるビタミンCやカテキン類(いわゆるタンニン)の抗癌性、抗酸化性などが世界的にも注目を集めています。

日本国内においても最近の健康志向の高まりと共に、煎茶だけなく抹茶、ほうじ茶といったお茶を使った飲み物やスイーツなどが多く商品化され、年齢層を問わず高い人気となっています。

今後、お茶ブームと共に、お茶の栽培に適した気候と土地を持つ熊本で栽培された煎茶を使ったレシピも増えてくるかもしれませんね。