嵐山の抹茶

和風スイーツブームの中で、やはり本場とされるのが京都です。

その京都の中でも、嵐山は大堰川を中心にした風光明媚な場所で、新緑や紅葉の時期に人気のある場所です。

昔から中心部よりやや外れて隠れ家的存在だった嵐山は、現在でも同じように、知る人ぞ知る名店などが存在するところでもあります。

和風スイーツの中心である抹茶を使った物の中でも、特に人気が高いものが抹茶ソフトクリームです。

この嵐山には、抹茶ソフトクリーム発祥のお店があるので知られています。

昭和16年から嵐山の渡月橋で茶屋を営む「新八茶屋」は、三代目当主が喫茶以外にも土産物やレンタサイクルを経営するなどして、意欲的な事業展開をしていました。

そして、飲食部門でも独自の開発をしようと進めて、出来上がったのが抹茶ソフトクリームです。

その存在は瞬く間に全国に知られ、抹茶ソフトクリームブームを生み出しました。

発売当初の1985年から一貫して品質の良さにこだわり、大工場では出せない商品をというモットーで、丁寧なソフトクリーム作りをしてきました。

現在は抹茶ジェラートの製造もしており、ソフトクリームと人気を二分する定番商品になっています。

新八茶屋の抹茶ソフトクリームといえば、今では嵐山の顔とも言えるようになりました。

ソフトクリームのラインナップも豊富で、抹茶ソフトの他にも「栗」やにんじんを使った「もみじ」、「京番茶」など、和風テイスト満載の味が揃っています。

ジェラートにも煎茶・嵯峨豆腐・京しるこ・桜もちなど、京都を意識したテイストを続々と発表しています。

これらのアイス類は、定番ものより季節限定のものが多く、訪れる季節ごとに違った味が楽しめるのが嬉しいですね。

ジェラートの桜湯味などは、年始限定ということで大人気だそうです。

ドリンク類にも抹茶のエスプレッソやラテがあり、お茶のスイーツ好きにはたまらない商品ばかりです。

新八茶屋は嵐山のメインストリートの入口である渡月橋に程近い好立地と相まって、訪れる人の絶えること無い、名物茶屋になりました。

こうした商品作りから見えてくるのは、日本特有の味わいと、季節感を意識した京都ならではのおもてなしの心です。

宇治茶を代表としたお茶製品以外にも、京都には京野菜・葛・豆など、古くから伝わる食材を今に活用したメニュー作りをする飲食店が多い土地柄です。

スイーツのブームには、ナタデココやティラミスなど色々ありましたが、和風スイーツはブームを通り越して定着したと言っていいでしょう。

和風デザートがここまで好評なのは、日本古来の味の良さが広まるという事で、日本文化の伝承にも繋がっているのかもしれませんね。