茶色の緑茶?

日本でお茶といえば緑茶を指しますが、茶色というと緑茶の色ではありません。

子どもの頃は、なぜ茶色が茶の色ではないのか、とても不思議に思っていました。

これは本来日本で一般的に飲まれていたのが、緑茶ではなく番茶をほうじたものだったからです。

江戸中期ごろまで、庶民にとってのお茶とは番茶やほうじ茶でした。

上質な煎茶が一般的にたしなまれるようになったのは、それ以降の意外と最近のことなのです。

日本人にとって茶色とはほうじ茶の色だったのです。

大人になってから気付いたのですが、お茶は緑色の緑茶にくらべ、ほうじ茶や紅茶、烏龍茶と、茶色のものの方が圧倒的に多いですね。

ですから、茶色がお茶の色である、というのは今なら納得できます。

お茶にはつきもののガンコな茶渋も、緑茶、ほうじ茶に関わらず茶色です。

ペットボトルの緑茶飲料は、家庭で淹れたお茶と若干色が異なり、少々赤みが強い色になっています。

なぜならペットボトルのお茶は、製造過程で家庭でお茶を淹れる時よりも長く時間をかけるからだそうです。

淹れたお茶が時間とともに変色してしまうのは酸化による変化です。

お茶に含まれるカテキンが酸化して色が変わります。

この変化を褐変といいます。

品質にはあまり問題ありませんが、カテキンが少々減ることはあるようです。

あまり鮮やかな緑色ではない緑茶飲料も成分上の問題は無いそうです。

かえって着色していないということで安心して飲めますね。

ただ、一度お湯を注いだ茶葉には品質の変化が起こります。

2煎目、3煎目と飲むことには問題がないのですが、一度お湯を注いでから2時間以上経った茶葉は使用しない方が良いとされています。

我が家では、昨夜の出がらしでは茶を淹れるな、と強く言われていましたがそれには根拠があったのです。

特に夏場は雑菌も繁殖しやすい季節ですので、出がらしをいつまでも急須の中に放置しておくことはやめましょう。

日本には、豊かな茶文化と、鮮やかな染色文化があります。

茶色と一言で言っても、枯茶や土色、飴色、櫨色などさまざまな種類があります。

ほうじ茶の琥珀のような色も、ガーネットのような豊潤な紅茶色も、トパーズのように透き通る上質な烏龍茶の色も、全て茶色なのです。

古来より受け継がれてきた茶道は素晴らしい日本文化です。

しかし茶寮都路里などで味わえる抹茶スイーツや、ハーゲンダッツやスターバックスといった外国の文化との融合も良いものです。

子どもたちに「どうして茶色はお茶の色じゃないの?」と質問されたら、こんな話をしてみてはいかがでしょうか。